一年で一番香港が美しくなるシーズン　旧正月

いつも活気のある香港ですが、
旧正月が近づくとますます賑やかになります。

伝統的な祭日の中でも最も尊ばれるのが旧正月。
そこかしこに真っ赤な提灯がつるされ、
クリスマスツリーのあったところに
、こんどは大きな梅の木の鉢植えが登場し
枝にはレイシー（お年玉袋）がオーナメントのようにぶら下げられます。

ライオンダンスのイベントや、その年の干支飾り
縁起をかついでおめでたいと言われる
金、赤、黄色で街中が彩られ、
大変華やかな雰囲気に包まれます。

香港の人々は一生にできる限りたくさんのお金を稼ぎたい、
裕福になりたいと望んでいるそうです。
その願いを反映してか、旧正月の定番料理には
広東語の発財（ファッチョイ）…財産が生まれるという意味の言葉と
同じ発音をもつ
「髪菜（ファッチョイ）」という海草が必ず使われます。

その他、エンドウ豆は、さやに豆がいくつも入っている様を
財布にお金がいっぱい入っているのに見立てたり、
シイタケの肉詰めなど、あふれんばかりの財をイメージする
縁起の良い食材を使ったメニューが並びます。

子宝に恵まれるように蓮の実を　結婚式

香港の結婚式の料理には茶色い料理がたくさん並べられます。
濃い茶色に色づけされた料理は
香港の最もおめでたい色である「紅」に見立てられるからです。

濃い茶色に色を付けるため、
香港には独特のしょうゆがあります。
老抽（ロウチャオ）という、色づけのために使うしょうゆで、
これをぱぱっとまわしかけると、
あっというまに食材が真っ黒に染まります。
これを使って、ありとあらゆる料理を「紅」色に染めるのです。

まず欠かせないのは、子豚の丸焼きです。
これも皮がこんがりと焼かれ、めでたい紅の色を強調しているようです。
目の部分にまで真っ赤なドレンチェリーが・・・ちょっとこわい？